【変化の時代を生きる方法】世界を変えるSHIEN学 -力を引き出しあう働きかた-

仕事にしろ、いろいろな活動にしろ、今までのやり方では上手くいかないことがどんどん増えてきたように思いませんか?

上司が的外れなことを言っている。部下が思ったように動いてくれない。組織やシステムがうまく機能しない。生産性が上がらない。などなど

今までのシステマチックなやり方や管理手法が意味をなさなくなってきているのです。

今、世の中は大きなパラダイムシフトが起きているといわれています。物事の見方、捉え方、考え方が変わってきているということです。

 

これからの時代は、個人同士のつながりを大切にし、自分の得意なこと・好きなことを存分に発揮し、それによって自分自身(個人)が生き生きと輝く時代になってきます。

  

これまでにない超面白い時代がやってきますよ!楽しみですねぇ。

 

これからの生き方を指南してくださるのは、舘岡康夫先生著の「世界を変えるSHIEN学」という本です。

ぜひ、この変化の時代を楽しく、自分らしく生きる方法を学んでいってください。

 

背景 ーパラダイムシフトー

リザルトパラダイム

これまでのやり方、考え方の大きな軸は、「結果重視」かと思います。

「こうすれば、こうなる」という構造が明確だと考え、会社が利益を出すためには、大量に作って大量に売ればいい。

そのために、たくさんの人を雇い、分業制をとり、仕事の内容を細分化してマニュアルを作成し、それに沿って時間・品質・コストなどを管理する手法をとっていました。

その結果、画一的、システマチック、成果を追い求めるといった、結果重視の考え方が定着したのです。

会社は一部の人間が方針を決め、それに従って全体の物事が進む。

個人はマニュアルに従ったやり方で進めることを良しとするし、それ以外はしない。

仕事をしていても、「目標」や「ノルマ」に対して、達成できるかどうかが評価の基準であったり、達成できないことに対する理由が「努力が足りないから」だと言われたりすることがあると思います。

そういった考え方は、結果重視の考え方:リザルトパラダイム的な考え方といえます。

プロセスパラダイム

しかし、だんだんと「こうすれば、こうなる」という再現性が取れない事象も増えてきて、「こうしても、こうならない」事象が多くなってきています。

結果重視ではなく、過程重視:プロセスパラダイム的考え方が、今後重要となります。

「目標」「ノルマ」を達成できないという結果が出るということは、その道中の過程に問題があると考え、過程にフォーカスして対策を講じるといった感じです。

結果が出ないことの理由は、一つではありません。様々な要因が合わさった結果、目標未達という事象が起きたということなのです。

 

複雑化する事象に対して、有効なアプローチがSHIENという考え方です。

 

SHIENとは

SHIENの定義

「SHIEN」とは、自分より他人を大切にしたり、助けたりする考え方(=利他性)を軸に、行動を起こすこと全般をいいます。

漢字で書く「支援」と差別化するため、舘岡先生が作られた造語です。

支援も意味合い的には同じですが、一般的に「困っている人に対して、困っていない人が助ける」という一方的な構図になっています。

しかし、「SHIEN」は、上記プラス「困っている人も、困っていない人を助ける」という「してもらう/してあげる」を交換することをいいます。ニュアンス程度の違いですが、この微妙な意識の違いで、起きる現象が大きく変わるので、先生はこのニュアンスを大事にされています。

 

SHIENを起こすには

 「SHIEN」をしあえる関係を作るためのの2つのポイントは

  • 自分の天分(=徳分)を理解し、活かすこと
  • 自分の弱み/強みを知ってもらい、相手の弱み/強みを知ること

だと考えます。

 

自分の弱み/強みを知ってもらい、相手の弱み/強みを知る

SHIENを受けるには、まず、自分の弱いところを相手に知ってもらう必要があります。

他人に弱みを見せたくない、弱みを見せることを恥ずかしいことだと思う方もいるかと思います。

しかし、周りの人も、弱みのない人を助けようとは思いません。

まずは普段のコミュニケーションで、自分の弱点をさらけ出すことが大切です。

周囲の人に、自分の強みや弱み、個性を知ってもらうことで、SHIENが生まれるきっかけができやすくなります。

相手の強みを知ることで、自分が困ったときに、「あの人なら助けてもえるかも」となりますし、相手の弱みを知ることで、「こういうシチュエーションならあの人が困っているかも知れない」というアンテナもたちます。

 

自分の天分(=徳分)を理解し、活かす

自分の天分、徳分、強みを理解して、それを活かすことが大切です。

 

人それぞれ得意なこと・苦手なこと、好きなこと・嫌いなこと、強みが違います。

自分の得意なことや好きなこと、強み、苦じゃなくできること(=天分)は、人にとっては真逆であることもあります。

自分の苦手なことは、それが得意な人にやってもらい、自分の得意なことは、それを苦手な人にやってあげる。そういった「してもらう/してあげる」の交換ができれば、苦手なことに頭を悩ますことや煩わしく感じることがなくなり、かつ、自分でやるよりもはるかに早く・いい結果を得ることができます。

また、自分自身も、得意なこと・好きなことに注力できます。

これにより、生産性も上がり、モチベーションも上がり、自分にとっても相手にとってもいい結果を生み出すことができます。

 

人は誰しも、誰かの役に立ちたい・必要とされたいと思っています。

「してもらう/してあげる」関係性を築くには、まずは自ら率先して動く必要があります。

「GIVE」の精神で、自分の強みを活かせる際は積極的に行動してみましょう。

SHIENにおいて、「してあげる」ことのほうが「してもらう」よりもハードルは低いです。

周りの人に対して自分から積極的に「してあげる」ことが第一歩目です。

自分の強みや自分の弱みを

SHIENのメリット

SHIENの関係により、自分の徳分を活かすチャンスが広がり、苦手なことは助けてもらえます。

生産性が上がることはもちろんですが、そのほかの良いこともたくさんあります。

  • 今までにない価値観が生まれる
  • 自分の得意をさらに伸ばせる
  • 自分の得意なこと・好きなことに集中できて人生が楽しくなる

などなど、著書にはたくさんのメリットや実例が書かれています。

 

【考察】天理教とSHIEN 

陽気ぐらし世界とSHIEN

「世界を変えるSHIEN学」という本を読んで、SHIENの行き届いた世界=陽気ぐらし世界だと感じました。

「陽気ぐらし」の定義としては、心の面では、心の中心に神様がいて、陽気な心で毎日を過ごすことと思いますが、見えてくる形の面では、このSHIENという生き方なのだと思います。

また、リザルトパラダイムからプロセスパラダイムへのシフトがあるように、今後は更なるシフトチェンジも起こってきます。

それは、「コーズパラダイム」と呼ばれる次元。

SHIENが行き届き、問題が起きる前に解決されるため、問題が起きないという次元になるそうです。

 

世界中の人が、自分の得意なことをどう活かそうか常に考える。「こんな状況ならあの人が、あの人たちが困るのでは」とアンテナを常に高くしているため、先回りして問題が起きないように、事前に策を講じる。

そんな世界になるかもしれませんね。

めちゃくちゃワクワクします。

 

おたすけとSHIEN

また、「おたすけ」ということについても考えさせられることがありました。

人はだれしも、自分の得意なことで誰かの役に立ちたいと考えているということです。

自分の得意を見つけられない人、得意を発揮できない人を見つけて、その人がSHIENのつながりを持つことが「おたすけ」になると気づかせていただきました。

人は、人の役に立つことで輝く。そんなおたすけをさせていただきたいと思いました。

 

かしもの・かりものの教えとプロパラ

プロセスパラダイムという過程重視の考え方は、天理教の教えでいう「かしもの・かりもの」の教えそのものだと感じました。

結果と過程の関係は、かりものと心の関係と似ており、かりものに現れてくる現象=結果、心遣い=過程であると言えます。

目に見える現象にフォーカスするリザルトパラダイム的考え方から、それに至った心遣いにフォーカスするプロセスパラダイム的考え方、これが信仰的考え方だと感じます。

信仰者として、心が大切ということを間接的にも教えてもらえる、そんな名著でした。

 

「世界を変えるSHIEN学」ぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか。

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